そろばん教育を考える大学教授の会

「子供をすくすく伸ばすそろばん」と、

いろいろな大学教授や博士が、そろばんを絶賛しています!

子供の成長とそろばん 現代必須の集中力を養う

  中野靖彦(愛知県教育大学教授 教育学博士 教育・発達心理学)

 長く世界のトップであった日本の子供の算数の能力が低下しています。

 その背景には、生活の変化から子供たちがメリハリをつけた、物事に集中し、じっくり考えることができなくなっているという問題があります。

 これは学力低下だけでなく、子供の周辺に起こっているさまざまな問題にも無関係ではありません。

 そろばん学習は、いま単に、計算能力をつけるためだけにというより、もっと広くとらえなおした方がよいでしょう。

 これからの子供が社会でたくましく生きていくためにも、自分のペースで考え、判断し、行動するたくましさが必要となるのです。

そろばんで育てる子供の自信と社会性 

  杉江修治(中京大学教授 博士(教育心理学) 学校教育心理学)

 子供は、だれでものびのびと育とうとする力をもっています。

 しかし残念なことに、子供がおかれている環境によっては、そのチカラが存分に発揮されていません。

 子供がすこやかに成長するためには、地道な努力が報われ、基礎的な脳力を磨き、自分自身に自信をもつ経験が必要です。

 また、学校のみならず地域社会の中で、さまざまな学びのチャンスにめぐり合うことも大切なこと。

 そうした点からも、そろばん学習がよい機会となります。

そろばんを学ぶことと、脳の働き 基礎学力を養うそろばん

  八田武志(名古屋大学教授 文学博士 認知心理学)

生涯健康人であるために 脳を鍛えるそろばん

  林 壽郎(大阪府立大学教授 工学博士 医療材料学)

等、子供時代にそろばんを習うことの大切さを、教えてくれています。

今、そろばんを習ってから勉強を始める、という塾が増えてきています。藤井寺駅前にもできたようです。能力、脳力、脳の器が大きくなるようです。

理解力、集中力、吸収力、切磋琢磨しながら生まれる本気力から、眠っていた力が湧き上がって出てくるのでしょう。

東京大学でも、珠算研究会があり、Panasonicも珠算部は、全日本珠算選手権大会やいろんな大会に出場されています。

現在全珠連ホームページで、「YELL」を見て頂くと、珠算で培った力で、社会で活躍している先輩たちの応援メッセージが、掲載されています。

是非ご覧になって下さい。

大学教授の先生方が、なぜそろばん学習を子供時代に勧めるのか、分かると思いますよ。^^


YELL  VOL.16~社会の第一線で活躍するそろばんOBからの応援メッセージ~ from大内 幹博 

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YELL  VOL.16
~社会の第一線で活躍するそろばんOBからの応援メッセージ~
from 大内 幹博(パナソニック株式会社 珠算部監督)

<略歴>※全珠連会報第178号(2019.3)に掲載時点
・1969年
 大阪府守口市生まれ
・1977年
 珠算学習を開始
・1994年
 大阪大学大学院 工学研究科 通信工学専攻 修士課程卒業
 松下電器産業株式会社(現パナソニック株式会社)入社
 同社珠算部に入部
 入社以来、放送・通信分野の研究開発に従事
・1998年
 珠算選手を引退
・1999年
 同社珠算部コーチに就任
・2013年
 同社珠算部監督に就任

 私は小2進級後すぐに珠算を習い始め、松下電器(現パナソニック)に入社後、放送・通信分野の研究開発に従事しながら、29歳まで珠算部の選手として活動しました。その後、現在に至るまで、コーチや監督として部をサポートする立場にあります。この原稿では自分の珠算選手生活を振り返り、最後に私が実体験として感じていることを現在珠算を習っている方々への応援メッセージ(エール)としてお伝えしたいと思います。
珠算選手生活を振り返って
 小学校入学後は算数が得意科目で、小2進級直前に両親に「そろばんを習いたい」と言いました。両親は子供の頃はよく遊んだ方がよく、「習うのは小3からでよい」という考えでしたが、私はすぐに習いたい気持ちが一杯で、譲りませんでした。両親は「自分から習うと決めたのだから、どんなことがあっても休まないこと」と条件つきで、小2進級後、すぐに習うことを認めてくれました。
 習い始めて1年後に小3で初めて出場した大会で優勝し、他ならぬ私自身が一番驚きました。それからは塾の中だけでなく、大会で他の塾の選手と競い合う楽しさを覚えました。もちろん負けることもありましたが、「次はもっとがんばるぞ」とかえって闘志が湧きました。小学生時代は実力もグングンと伸び、辛いと感じることはほとんどありませんでした。しかし、中学校に入学した頃にはある程度実力がついていたことで急激な実力の伸びを実感できず、初めて苦しさを感じました。
 また、中学生といえばそろそろ色気づく頃でもあり、部活動をせずにそろばんに打ち込んでいた私は、サッカー部などスポーツに打ち込んでいる同級生が格好よく見えました。「何故、ちまちまとそろばんなんか続けているのだろう?」そんな気持ちが心の中に芽生えました。しかし、私はどうしてもそろばんをやめることはできませんでした。それまでがんばり続けてきたことが自分の自信の源であり、また大いなる誇りであったからです。やめてしまいたいという気持ちと、がんばろうという気持ちの間で葛藤しながら、時が経つにつれてやめたいという気持ちが消え去っていきました。中2以降、大阪府の一般の部まで含めた年上の超一流選手と合同練習をする機会を得て、その方々の真摯に取り組む姿を間近で見たことが、そのような雑念を消し去る決定打となってくれました。そしてこの合同練習が私にとってもう一段飛躍するきっかけとなりました。
 会社(松下電器、現パナソニック)に珠算部があり、入社後から29歳まで選手として活動しました。その後、現在に至るまで、コーチや監督として部をサポートする立場にあります。社会人ともなると全国に選手仲間ができ、それが貴重な財産となりました。今でも、仕事と両立して大会に出場している社会人選手に大きな刺激を受け、私も仕事などで大いにがんばらねばと、いつも気持ちが引き締まります。
仕事人として
 中学までは好きだった数学が、その分量の多さに高校ではあまり好きではなくなり、得意科目はどちらかというと文系科目でした。相当迷って興味のある理系に進み、工学部通信工学科に入学しました。その原点は小学生時代にあります。元々宇宙に興味があり、宇宙船ボイジャーが撮影した木星や土星の写真に大きな興味が湧きました。でも決定的なことは、小学校高学年でラジオに興味を持ったこと。きっかけは忘れましたが、高価なラジオでは例えば遠く離れた英国BBCの番組が聞けるらしいと知り、親にねだって買ってもらいました。入社後に放送・通信分野の道に進み、その英国BBCの研究者たちと約10年前に英国で実験をしたことは大変感慨深かったです。
 私は会社では技術開発を行っているため、数字を扱うことが多く、そろばんで培った計算能力や計数感覚が大いに役立っています。また集中力や粘り強さには自信があり、業務上の困難を乗り越える大きな力になっていると実感しています。
現在珠算を習っている方々への応援メッセージ(エール)
 まずは塾の中で目標とする人を見つけて、ぜひ練習の中でお互いに競い合ってください。競い合うことで、自分一人では発揮できない力を引き出せることがあります。また、たとえ検定試験に落ちたときでも決してくじけずに、さらに練習に励んでください。そうしているとすぐに効果が現れなくても、あるときに急に実力が伸びることがあります。練習により、目に見えない形で実力が貯金されていく、ということです。また珠算以外にもいろいろなことに興味を持ってください。その興味が将来自分の進む道につながり、その道でも珠算で培った集中力や粘り強さがきっと自分を助けてくれるでしょう。

  • [2019/03/06 09:34] 
  • YELL '